MOOG

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仕事の忙しさに負けて、随分間が空いたと気にしていたこのブログだが、ロバート・A・モーグ博士の訃報に接して、何か書いておかねば気が済まなくなり、筆を執ることにした。
モーグ博士の経歴や偉業に関しては、説明して簡単に理解が得られるようなものではない。電気工学と音楽の間を橋渡しし、奇跡の楽器「シンセサイザー」を産み出した人と言えばいいのか。当時、音楽を志してキーボードの前に居場所を見つけた人間は、必ず一度はこの楽器に触れ、スイッチを弄って、その可能性に夢を馳せたことがあるだろう。VCOだのVCFだのエンヴェロープジェネレータだの、およそ楽器の解説とは思えぬ専門用語の羅列も、今はただ懐かしい。
僕は、小学校の時に、ラジオカセットから流れるELPの「展覧会の絵」を聞き、キース・エマーソンの弾くMoogIIIの響きに衝撃を受け、プログレッシブロックというもの存在を、強く印象付けられた。その後、冨田勲の名盤「月の光」からウォルター・カーロスの「スイッチトオンバッハ」に遡り、深町純に深く傾倒しながら、YESや、ヤン・ハマーや、ブライアン・イーノ、ラリー・ファースト、ジャン・ミッシェル・ジャールといった、シンセサイザーを駆使した様々な音楽に出会っていくのだが、そういった音楽遍歴はまた別の機会に。
ともかく、シンセサイザーという楽器に出会うことが無かったら、今の僕が無かっただろうことは間違いなく、奇跡の楽器を生んだモーグ博士には心からの尊敬と感謝を抱いていた。享年71歳。商業的な数々の苦難を乗り越え、楽器開発者としての新しいスタートを切ったばかりだっただけに、その死は重ねて悔やまれる。
写真は、僕が中学生の時に手に入れた、Moog社の「Micro Moog」(の同型機)。一枚基盤の簡単な構造ながら、Moogらしい活き活きした出音で、僕の音楽的冒険を支えてくれた。青春時代を思い出すとき、無くてはならない相棒だ。

付け加えて書いておくが、以前予告していた、CDの制作は、創作者としての腰の重さと、業務多忙のせいで、盛夏には間に合わなかった。期待していた向きには申し訳ないが、鋭意、準備を進めているので、もう少しお待ち願いたい。今回も、冒険的試みに満ちた、言わば「Secret of Mana」と対になるような楽曲を考えている。
また、それとは別に、ゲーム業界に入る以前、二十代半ばの頃の作品をあれこれまとめて、CDとして出してみるのも面白いかと思う。荒削りだが、一聴して僕とわかる音楽性や、曲を書く上での発想やセンスは、今と変わらない。これも、期待していただければ幸いである。

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